犬のダイエットで運動は意味がない!肥満犬を走らせても痩せない理由

犬の散歩の意義は大きく分けて、

  1. 気分のリフレッシュ
  2. 肉体的運動
  3. しつけの機会

の3つがありますが、犬をやみくもに家の外に連れだせばいいというわけではありません。ここでは1 つずつ見ていきましょう。

リフレッシュ

犬の性格によっては、外が嫌いで立ちすくんでしまったり、失禁してしまったりするほど嫌がる場合があります。

人は、先入観にとらわれがちですが、どんな犬でも「散歩が大好き」ということはないのです。飼い主が無理やり連れだすことで、かえって精神的に病んでしまったり、移動を拒否して踏ん張ったりしている犬を力任せに引っ張って、のどや足の裏を痛めてしまったケースすらあります。

子犬のころであれば、焦らずに少しずつ外に慣らす練習をしてみましょう。また、大人の犬になってもなお、散歩を嫌がるのであれば、屋内100%の「お座敷犬」として生活させることも考えてみましょう。

逆に、自分の体力を考えず、無限に散歩を続けようとする犬もいます。このような場合は、グデングデンに疲れ果てる前に帰るようにしましょう。犬の気持ちだけが先行し、帰り道を歩く体力を失い、飼い主にかつがれて戻ってくる犬もいます。

高齢の犬や体の弱い犬は長い距離を歩かなくとも、家の所を丹念に歩き、においを嗅ぎ回ってゆっくりウロウロするだけでも十分でしょう。

カートに乗せて、かつてお気に入りだったところまで遠征するのも喜びます。

運動

飼い主のみなさんに多いのが、「犬を散歩に連れだして運動させれば( 走らせれば) ダイエットできる」という誤解です。犬は人と違い、持続的に長距離を走ることに適した体になっています。

散歩時の運動効果は、「ダイエット」ではなく、体がなまらないように「エクササイズ」をしていると思ってください。とにかく走り回らせればやせるだろうと、むやみにフルパワーで走り回らせると関節疾患やケガのもとになり、そのわりにたいしてカロリーは消費できません。

小型の愛玩犬は、軽く歩き回る散歩でこと足ります。とはいえ、狩猟犬や牧畜犬はかなりの運動量を好みます。狩猟犬や牧畜犬を飼っている場合は、できるなら「ドッグラン」のような場所で、しばらく自由に走り回ってもらいたいところです。しかし、地域によってはあまりそのような施設がないところもあるでしょう。そんなときは、路上をがんばっていっしょに走ってあげるしかありません(飼い主はかなり疲れると思いますが) 。

個体差がありますが、ふだん家で十分に動けていない大型犬の場合、3km程度を数十分かけて散歩するく’らいがいいでしょう。

しつけ

しつけというのは、「さあ、いまからしつけ教育をやるぞ」と言ってやるものではありません。ふだんの生活の中で、「誰が偉いのか」「やってほめられるのはどういうことか」「怒られるのはなにか」ということを自然に仕込んでいくものです(それでも従わない動物はそれに加えて意図的にしつけの時間を設けていろいろと教育しますが) 。

散歩にでると、ほとんどの犬は思うままの方向にダッシュしようとします。これに飼い主がついていくのでは、行動の主導権が犬にあることになってしまいます。

リードを短くもち、勝手に先行しようとしたときはうしろに引いていましめ、誰がエライのかを教えなくてはいけません。最近はこのようなしつけに向いたチョーク首輪などがペットショップに売っていますので、うまく活用するといいでしょう。理想は、飼い主の脇をですぎず下がりすぎず、トコトコと並走するようなイメージです。

しつけに必要なチョーク首輪

「チョーク」といわれるしつけ用の首輪。犬が暴走しようとしたとき、飼い主が瞬間的に引っ張ると、一瞬犬の首が絞まる仕かけ。「暴走してはだめ!」というサインを与えるものです。写真は革製ですが、より強力な鎖のものもあります