犬のダイエットで運動は意味がない!肥満犬を走らせても痩せない理由

愛犬の体重管理、できていますか?
毎日見ていると、徐々に起きている変化というのは中々気付きづらいものです。
実際、ワクチン摂取に行ったら獣医さんに愛犬の肥満を指摘されて「初めて気付いた!まさかうちの子が?」という方も少なくありません。

しかし人間同様に肥満は様々な体調不良を招き、時には深刻な病気の原因となることもあります。

どこからが肥満なのか、太ってしまった場合にはどうしたら良いのかなどご紹介していきます。

まずは肥満度チェック!あなたの愛犬は大丈夫?

まずは愛犬の適切な状態を把握しましょう。

たとえば同じ1kg増えてしまったとして、健康体重が2kgの超小型犬と30kgの大型犬では大きく異なります。

また人間用の体重計では大型犬は乗れませんし、小型犬にはざっくりとした数字しか分からない場合もあります。こまめに動物病院などで正確な体重を把握できる場合は別ですが、お家では「数字で何kg」ではなく「触ったときの感触」で推し量るのが良いでしょう。

痩せ気味

  • 横から腹部を触ったときに肋骨が容易に分かるほどゴツゴツしている。
  • 横から見たときに後肢の付け根部分のへこみが深い。
  • 体を上から見たときにくびれがはっきりと分かるほどへこんでいる。
  • 背骨を触るとゴツゴツするほど浮き出ている。
  • 毛艶がない。

丁度良い

  • 横から腹部を触ったときに肋骨の位置はほんのり分かるが、程よく脂肪に覆われている。
  • 横から見たときに後肢の付け根に向かってなだらかなカーブを描いている。
  • 体を上から見たときに程よいくびれがある。
  • 背骨を触ると感触はあるが、程よく脂肪に覆われている。
  • 毛艶が良い。

肥満気味

  • 横から腹部を触ったときに肋骨に触れることが難しく、厚い脂肪に覆われている。
  • 横から見たときに後肢の付け根に向かうカーブがなく、腹部が垂れ下がっている。
  • 体を上から見たときにくびれがない。
  • 背骨を触ると感触がなく、厚い脂肪に覆われている。

あなたの愛犬はどこに当てはまりましたか?

体重管理は季節や年齢での変化に要注意!

いつもと同じドッグフードをあげているのに、最近なんだか太ってきたと感じる場合には以下の理由が考えられます。

  • 去勢、避妊手術をした。
  • 成長期が終わり、必要なカロリー量が減った。
  • 暑くてお散歩の時間が減った。
  • 年齢や病気により室内外での運動量が減った。

年齢や生活環境だけではなく、季節によっても体重変化をする場合もあります。

ずっといつも通りの食事内容、量ではなく愛犬の体型に合わせて少しずつ調節していく必要があります。

またドッグフードに記載されている給餌量はあくまで参考としての表示です。

性格や犬種によって運動量の多い犬、少ない犬、太りやすい犬種、年齢、去勢・避妊などで必要なカロリー量は変わってくるため愛犬に合った量に調節してあげましょう。

太ってしまったらどうすればいい?

犬は自分が太ったからといって自分でドッグフードの量を調節したり、ダイエットをするというわけにはいきません。

愛犬がすでに太ってしまっている!という場合には適正な体型まで戻るよう、飼い主さんが考えてあげる必要があります。

食事量を減らす、ドッグフードの種類を変える

まずやるべきことは現在の食事の内容を見直すことです。

愛犬の適正体重ではなく、現在の太っている体重に合わせてドッグフードのグラムを計算していませんか?

きちんと計測せずに食べたいだけ、なんとなくこれくらいかなとドッグフードをあげていませんか?

一日の必要カロリーでドッグフードは計算しているけれど、おやつや人間の食事を沢山あげていませんか?

まずは愛犬にとって適切な量、内容の食事に切り替えましょう。

また犬によっては量が少ないことで腹持ちが悪く、1日2回の食事では空腹で吐いてしまうこともあります。

食事の回数を3回に変えたり、ドッグフードをカロリーが低く腹持ちの良いものに変更してみるのもおすすめです。

運動量を増やす

食事の調節の他に、運動をさせるというのも有効な手段です。

お散歩の時間を増やす、回数を増やすなどしてなるべく動くようにしてあげたいですね。

ただし足腰の弱い犬(膝蓋骨脱臼や股関節疾患、ヘルニアなどを既に患っている、もしくは好発犬種である)や心臓の弱い犬の場合には過度な運動は禁物です。

体重が増えていることで必要以上に負担をかける恐れもあるため、まずはある程度食事で調節する必要があります。

関節への負担を軽くしつつ運動させるハイドロセラピーを提供する施設などもあるので、近くにある場合には利用してみるのも良いでしょう。

家族で認識を一致させる

ドッグフードも変えて運動量も少しずつ増やしているのに愛犬が一向に痩せない…。

そんなときに意外と多いのが家族間での認識が一致していないという問題です。

つい可哀想でおじいちゃんやおばあちゃん、子供がおやつをあげていたり。

家族が帰ってくると「お留守番いい子だったね」とおやつをそれぞれから毎回もらっていたり。

愛犬のダイエットには家族で一致団結する必要があります。

愛犬が太ったままでは今後どんな問題が起きる可能性があるのか、なぜ痩せる必要があるのかなどの情報を共有して、愛犬のためにも家族全員で取り組みましょう。

ダイエット散歩の仕方

犬の散歩の意義は大きく分けて、

  1. 気分のリフレッシュ
  2. 肉体的運動
  3. しつけの機会

の3つがありますが、犬をやみくもに家の外に連れだせばいいというわけではありません。ここでは1 つずつ見ていきましょう。

リフレッシュ

犬の性格によっては、外が嫌いで立ちすくんでしまったり、失禁してしまったりするほど嫌がる場合があります。

人は、先入観にとらわれがちですが、どんな犬でも「散歩が大好き」ということはないのです。飼い主が無理やり連れだすことで、かえって精神的に病んでしまったり、移動を拒否して踏ん張ったりしている犬を力任せに引っ張って、のどや足の裏を痛めてしまったケースすらあります。

子犬のころであれば、焦らずに少しずつ外に慣らす練習をしてみましょう。また、大人の犬になってもなお、散歩を嫌がるのであれば、屋内100%の「お座敷犬」として生活させることも考えてみましょう。

逆に、自分の体力を考えず、無限に散歩を続けようとする犬もいます。このような場合は、グデングデンに疲れ果てる前に帰るようにしましょう。犬の気持ちだけが先行し、帰り道を歩く体力を失い、飼い主にかつがれて戻ってくる犬もいます。

高齢の犬や体の弱い犬は長い距離を歩かなくとも、家の所を丹念に歩き、においを嗅ぎ回ってゆっくりウロウロするだけでも十分でしょう。

カートに乗せて、かつてお気に入りだったところまで遠征するのも喜びます。

運動

飼い主のみなさんに多いのが、「犬を散歩に連れだして運動させれば( 走らせれば) ダイエットできる」という誤解です。犬は人と違い、持続的に長距離を走ることに適した体になっています。

散歩時の運動効果は、「ダイエット」ではなく、体がなまらないように「エクササイズ」をしていると思ってください。とにかく走り回らせればやせるだろうと、むやみにフルパワーで走り回らせると関節疾患やケガのもとになり、そのわりにたいしてカロリーは消費できません。

小型の愛玩犬は、軽く歩き回る散歩でこと足ります。とはいえ、狩猟犬や牧畜犬はかなりの運動量を好みます。狩猟犬や牧畜犬を飼っている場合は、できるなら「ドッグラン」のような場所で、しばらく自由に走り回ってもらいたいところです。しかし、地域によってはあまりそのような施設がないところもあるでしょう。そんなときは、路上をがんばっていっしょに走ってあげるしかありません(飼い主はかなり疲れると思いますが) 。

個体差がありますが、ふだん家で十分に動けていない大型犬の場合、3km程度を数十分かけて散歩するく’らいがいいでしょう。

しつけ

しつけというのは、「さあ、いまからしつけ教育をやるぞ」と言ってやるものではありません。ふだんの生活の中で、「誰が偉いのか」「やってほめられるのはどういうことか」「怒られるのはなにか」ということを自然に仕込んでいくものです(それでも従わない動物はそれに加えて意図的にしつけの時間を設けていろいろと教育しますが) 。

散歩にでると、ほとんどの犬は思うままの方向にダッシュしようとします。これに飼い主がついていくのでは、行動の主導権が犬にあることになってしまいます。

リードを短くもち、勝手に先行しようとしたときはうしろに引いていましめ、誰がエライのかを教えなくてはいけません。最近はこのようなしつけに向いたチョーク首輪などがペットショップに売っていますので、うまく活用するといいでしょう。理想は、飼い主の脇をですぎず下がりすぎず、トコトコと並走するようなイメージです。

しつけに必要なチョーク首輪

「チョーク」といわれるしつけ用の首輪。犬が暴走しようとしたとき、飼い主が瞬間的に引っ張ると、一瞬犬の首が絞まる仕かけ。「暴走してはだめ!」というサインを与えるものです。写真は革製ですが、より強力な鎖のものもあります