誰も教えてくれないドッグフードの間違った選び方

あなたはどのような基準で愛犬のフード選びをしていますか?

喜んで食べてくれるのが良いフードでしょ?
毎日食べるものだから。値段が安いことが条件じゃない?
いやいや、値段が安いなんて安心できない。やっぱり安心なのは国産フードだよ。
AAFCO基準の総合栄養食なら信頼おけるよね。
うちは獣医さんおすすめの医療職を与えているから大丈夫だと思う。

色々ご意見があると思いますが、上にあげた5つはよくあるドッグフード選びの代表格です。

しかしこれらはペットを健康にしうたいのなら、実は今すぐやめたい選択基準でもあります。

なぜかと言えば、こんなものが原料として使われている可能性があるからです。



Euthanized Animals In A Rendering Plant

では、ドッグフード選びの代表格を一つづつ検証していきましょう。

喜んで食べてくれるのが一番良いドッグフード?

ワンちゃんが喜んで食べてくれるのが一番良いフードでしょ?

本当にそう思いますか?

確かに喜んで食べてくれる姿を見るとうれしくなりますよね。「このフード選んで正解だったわー!美味しそうに食べるし」

でもよく考えてみてください。その選択って、自分が食べたいと思う価値のある食べ物より、愛犬や愛猫がその時の気分で、食べたり食べなかったりすることだけを重視したのですよね?

犬も猫も自分で食事の良し悪しや栄養について判断はできません。

彼らの判断基準には「ニオイがキョーレツすぎて思わず食いついてしまった!」そんなノリもあるのです。

飼い主さんだけではなく、多くのフードメーカーも「食いつき」がフード選びの第一条件だと、ことさらに強調しています。

「うちの子が喜んで美味しそうに食べてくれるのが一番だわ」と言う飼い主さんが増えれば増えるほどフードメーカーも、犬や猫が強烈なニオイに釣られて思わず食べてしまいうように仕向けるための工夫をします。

実査に食べる犬や猫の健康とか、栄養が吸収できるかより、食べるか食べないかだけで購入の可否を判断してもらえるなら、これほど手っ取り早い、都合の良い方法はありません。

その「食いつき」のためにメーカーがーしているのは何だと思いますか?

廃油のスプレーで食いつきアップ

あなたが選んだドッグフードは手にとって触ったことがありますか?

粒のニオイを嗅いだことがありますか?ドッグフードを手にしたときに油っぽさを感じませんか?

手に油脂が残りませんか?

もし、お使いのフードを手にとってベタベタと油っぽい感触があれば、十中八九廃油がスプレーされていると思って間違いないと思います。

廃油、つまり参加した油を摂取すると、細胞膜を壊し、動脈硬化やアレルギー発症の原因にもなります。

下痢や嘔吐を起こしたりもします。ぜひご自分の触覚と嗅覚を駆使してドッグフードのチェックをしてみることをおすすめします。

特にドッグフードを熱湯にかけてみるとニオイがよくわかります。

スプレーされた廃油が耐えられないと思うくらい不快なニオイがします。

食いつきが一番大事という飼い主さんが増えれば増えるほど、強いニオイで誘って犬や猫にたべさせることだけに重点を置いたドッグフードが作られていきます。

廃油を食べさせるという危険性はどこかに忘れ去られて、いかにして嗜好品(しこうひん)を高めるかという、売りたい人の策略が優先されていきます。

嗜好品(しこうひん)とは、風味や味、摂取時の心身の高揚感など味覚や臭覚を楽しむために飲食される食品・飲料や喫煙物のことである。

嗜好品とは関係ありませんが、飼い主さんの目を楽しませるために、着色料でカラフルに色を付けたフードもあります。

食いつきを重視するメーカーは、日々食いつきを良くするための研究を重ねています。

廃油のスプレーだけでなく、合成調味料や合成香料が使用されている可能性も否定できません。

食いつき重視の選択基準はこういったフードメーカーにエールを送り続けているのと同じです。

そのドッグフードは本当に安いのか?

毎日食べているものだから、値段が安いことが絶対条件じゃない?
あなたもそう思いますか?

値段のやすさだけを追い求めた結果、食品偽装が起こり、品質や安全性をおざなりにした食材の流通を押し進めてしまいました。

誰だって、同じ価値の同じものだったら少しでも安く手に入れたいと考えます。

しかし、食品の価格の差にはそれなりの合理的な理由があります。

ここで生物学者の福岡伸一さんの著書「動的平均」から、一部を抜粋して紹介してみたいと思います。

私たちは食品を購入するとき、基本的に価格だけを判断材料にしていないだろうか。

生産のプロセスや品質に目を向けることなく、価格だけを選択基準にしてしまうことが少なくない。

私も百円のものと百五十円のものが並んでいれば、百円のものを買う。しかし、時間軸を先に伸ばして考えると、五十円の今の特が未来永劫にわたって得であり続ける保証はなく、逆に損なわれている何かがあるのかもしれない。

ペットフードの価格にも同じことが言えます。

目先の「安さ」に飛びついたとき、その先の医療費にまで想像力が働かないときが多々あります。安くてお買い得だと思って選んだフードが、実は病気を引き起こす原因となり、犬も猫も苦しむし、飼い主さんも辛い思いをしながら、医療費の負担を強いられるという構図です。

食べ物の価格にはそれなりの合理的な理由があり、切り離すことのできない相対関係があります。

ペットフードの値段にも然るべき理由があります。

あろうことが安楽死された犬や猫、病気で死んだ家畜、スーパーの廃棄食材を原料としてまとめて煮込んで出来上がった肉骨粉をフードのタンパク質源として使っていたり、安全性が定かではない中国原産料や遺伝子組み換え作物を使っている、などの低価格のための然るべき理由があります。

ドッグフードは国産が安心?

いやいや、値段が安いなんて安心できない。やっぱり安心なのは国産フードだよ
あなたもそう思いますか?

では、「国産」のドッグフードといったら何を想像しますか?

私なら、日本で栽培された穀物と野菜と、日本でそだった牛や鶏など、全て国産の原料を使い、日本国内で製造されるフードを想像します。

桜田マスク

国産ですからそうであってほしいですよね。

国産ドッグフードは日本国内で製造されたものではない

現実は決して希望通りではありません。

2009年にできたペットフード安全法(愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律)という法律は、

  • フードの名称
  • 賞味期限
  • 原産国名
  • 原材料
  • 事業者名と所在地

の5つを表示義務項目として定めました。

原産国は、「その原料に実質的に変更をもたらす最終加工が加えられた国である」という意味です。

例えば、中国産の原料で作っても、アメリカやカナダから輸入された遺伝子組み換え作物を使っても、最終的に日本で加工したら原産国は日本とみなされるので、「国産」と表記して良いことになるのです。

そう、実は国産ペットフードは、すべて国産原料で作られているわけではありません。

国産という言葉からは、安心感や信頼性がイメージされていると思います。

中国産と聞いたときとはぜんぜん違う反応を誰もがすることではないでしょうか?

きっと、国産ドッグフードを手に取る飼い主さんは、愛犬のために安全なものを選びたい。そんな安心感を求めてお金を払うのだと思います。

フードメーカーは「国産」と大きく表示することで、現実とはかけ離れたイメージの世界へと、あなたといざなっているのです。

もしも、「国産ドッグフード」なのに中国産原材料かもしれないと、買ったあとで気づいても文句も言えません。

表記は違法ではありませんからメーカーのカスタマーセンターに電話したら「全ての原料が国産というわけではありません」と言われてしまい、事実を確かめずに買うほうが悪いと言われて終わりです。

国産ドッグフードを私達の希望とはかけ離れた姿へと変身させるペットフード安全法。法律が守りたかったのは、ドッグフードを食べる犬ではなく、実は別のものだったのではないのではないかと思えてしまうのです。

総合栄養食ならすべて解決?

AAFCO基準の総合栄養食なら全て解決できるよ。
あなたもそう思いますか?

さて、AAFCOと総合栄養食って一体何でしょうか。

AAFCOについては以下の記事で詳しく説明しています。

ドッグフード品質基準AAFCOって一体なに?安全安心の証拠?
AAFCOとは
AAFCOは「The AssociationofAmericanFeedControlOfficials」の略表記で、米国飼料検査官協会という名前のペットフードの業界団体です。大手のフードメーカーや原料のサプライヤーから派遣された人材が、アドバイザーや委員となっています。
総合栄養食とは
総合栄養食というのは、「犬又は猫に毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフードと水だけで、指定された成長段階における健康を維持できるような、栄養素的にバランスのとれた製品」(ペットフード協会HPより抜粋)のことです。

では、何故AAFCOと総合栄養食を同時に見聞きすることが多いのでしょうか?

日本もアメリカもヨーロッパなど、各国の代表的なペットフード業界団体が、栄養基準のガイドラインを提示し、フードメーカーはそれに従ってフードを製造しており、日本では、一般社団法人ペットフード協会がガイドラインを提示しています。

そして、それらの業界団体が採用している栄養ガイドラインが、AAFCOの栄養基準なのです。

つまり、ペットフードだけですべての栄養が賄えるという総合栄養食は、ほとんどの国が採用しているAAFCOの基準値を満たした分析値にすることを目指して製造されるのです。

しかし、この判断基準はフードを食べた個々の犬や猫の体の養分となり、エネルギーを生み出し、免疫力を高めるための働きをする食べ物かどうかなど、問題にしていません。

原料の質を問うのではなく、栄養分析値をクリアさせることが重要とされているのです。

極論ですが、たとえ革靴を原料にしてフードを作ったとしても、タンパク質として分析はされます。薬剤を使って安楽死させられたかもしれない犬猫で作った肉骨粉だって、タンパク質の分析値として立派な働きをしています。

でも、革靴も肉骨粉も、食べた犬や猫が体の機能を正常に働かせるために有効な栄養素となるでしょうか?

それを食べる犬や猫の健康のために作られたはずのものが、分析値をいかにクリアしているかという、歪んだ目的にすり替わってしまっているのです。

ここでもまたフードを食べる主体の犬の都合は置き去りにされています。

AAFCOの栄養基準はフードを選ぶ際の必要条件かもしれませんが、絶対条件とは言えません。分析値ばかりに気を取られてしまうと、栄養源としての食べ物の本質を見失ってしまうという、困ったことが起こるのです。

先生のおすすめ医療法なら大丈夫?

ウチは、獣医さんオススメの医療法を食べているから大丈夫だと思うわ!
あなたもそう思いますか?

療法食というのは1940年代に、病気の犬猫用のフードとしてアメリカで実用化されました。

日本には1970年代に本格導入されています。

特定の疾病や健康状態になった犬猫の健康管理の為の栄養成分量や比率が調整されたフードなので、基本的に獣医師の監督のもとで使用されるということで、アメリカではプリスクリプションフード(処方食)と呼ばれています。

なお、日本では薬事法の規制を受けない為、”処方”食という表示はできず、食事療法のための「療法食」とされ、獣医師の処方箋がなくても、飼い主さん自らの判断で購入することが可能です。

特定の疾病用の特別なフードのように思えますが、実は療法食の栄養基準は存在しません。現実は売られている市販の療法食をチェックする体制も整備されていないのです。

2016年の秋に、アメリカで療法食の裁判が始まりました。

参考 訴訟詳細書類Case 3:16-cv-07001 Document 1

療法食と一般のフードの違いは実は「値段だけ」で、内容の違いはなく、消費者に不当な金額を請求する詐欺的な販売手法であるというものです。

裁判はまだどんな結果になるかわかりません。

しかし、私は以前からこの療法食に違和感を覚えていました。同じメーカーが作った一般のフードで病気になったら、今度はそれよりもずっとお値段の高い療法食に誘導するわけです。

普通のフードを食べて病気にならなければ、療法食はいらないはずですよね?

裁判の訴状を見ると、フードメーカー、大規模小売店、動物病院の三者の関係性が見えてきます。消費者を値段の高い療法食へと上手に誘導するための協力体制が水面下でうごめいていることが見えてきます。果たして、値段が高いだけで、一般食と違いはないというメーカーの主張は本当なのでしょうか。