ドッグフードを与えるタイミングと一食あたりの量

犬には食いだめの習性があり、たとえ飢えていなくても目の前に食べ物があれば際限なく食べたがる動物だといわれています。そんな犬だからこそ、肥満や糖尿病などの病気にならないよう、飼い主には食事を適切にコントロールするための知識が必要です。

そこで今回は、ドッグフードを与えるタイミングや、どのくらいの量を与えるべきか、その考え方についてご紹介します。

一日の食事回数は犬の年齢で判断

犬は離乳食を経て、乳歯が生えそろうタイミングである生後2ヶ月頃にドッグフードデビューを果たします。

ドライ・ウェット・セミウェットとフードのタイプは各種ありますが、いずれにしろ幼犬から成犬、そして老犬になるまでの、長いドッグフード生活の始まりです。

1日におけるドッグフードを与える回数は、犬の年齢別で判断します。犬種によって個体差はありますが、おおよその目安は以下のとおりです。

犬のライフステージ一日の食事回数
幼犬期(生後6ヶ月まで)3~5回
成犬期(生後8ヶ月~6歳)2~3回
老犬期(7歳~)2~4回

幼犬期(生後6ヶ月まで)

生まれてから生後半年くらいまでは、胃や腸などの内臓が小さく未発達な状態にあります。そのため幼犬にドッグフードをまとめて与えてしまうと、消化器官が処理しきれず、健康被害が出る可能性があります。

手間は増えてしまいますが、かわいい子犬を守るためにも、食事の回数は1日に3~5回と回数を多めに分けてあげるといいでしょう。

成犬期(生後8ヶ月~6歳)

成犬になった犬は体力的にも体格的にもピークを迎えます。

消化器官は完成し、一度の食事で多くのエネルギー摂取が可能になります。一日の食事回数は2回、もしくは吐き戻しをしやすい子には3回程度に分けて調整しましょう。

老犬期(7歳~)

消化機能や新陳代謝が衰える老犬には、肥満や便秘など、老犬ならではの配慮が欠かせません。

それまでの習慣に従って成犬と同じ食事回数を続けても構いませんが、やはり一度に大量の食事は負担になりがちです。犬の体調や様子を観察して、場合によっては回数を増やすことで消化器官を気遣ってあげましょう。

一回の食事量を見極めるには

ドッグフードを与える場合、そのフードのパッケージに記載された規定量を守っていれば基本的には問題ありませんが、それとは別に1日の食事量を算出できる計算式も存在します。

1日に必要なフードの量=DER÷フード100gあたりのカロリー☓100

DERとは一日に必要なカロリー量のことを指し、「RER×活動係数」で求められます。

RERは安静時必要エネルギー量のことで、「70×体重(kg)の0.75乗」で計算可能です。

一見するとややこしくて面倒くさそうに思いますが、電卓を使えば簡単です。たったの3ステップで終わりますので、ぜひ計算してみてください。

ステップ1:RERを求める

RER(安静時エネルギー必要量)の計算式は「70×体重(kg)の0.75乗」です。電卓を使って計算しましょう。

  1. 犬の体重(kg)を3乗する(体重が5kgなら「5☓5☓5」)
  2. 電卓の「√」ボタンを2回押す
  3. 70をかける

ここで出た数字が愛犬のRERです。

5kgで計算するとおよそ「234」。8kgで計算するとおよそ「333」という結果になるはずです。それではRERの数値を控えて、次はDERの計算です。

状態・ライフステージ活動係数
幼犬(生後4ヶ月まで3.0
幼犬(生後5ヶ月~1年まで)、妊娠授乳中の母犬2.0
避妊・去勢前の犬1.8
避妊・去勢済の犬1.6
肥満気味の犬、中高齢期の犬犬1.4
減量が必要な犬1.0
重い疾患がある犬、安静が必要な犬1.0

避妊していない体重5kgの犬を例に計算すると、RER(234)に活動係数1.8を乗じて、およそ421。つまり、DER(一日に必要なカロリー量)は421kcalとなります。

ステップ3:1日のフード量を求める

最後に、ステップ2で計算したDERを使って1日に必要なフード量を計算します。

計算式は

「DER÷フード100gあたりのカロリー☓100」
です。フード100gあたりのカロリーはドッグフードのパッケージから読み取ります。

仮に100gあたりのカロリー量が339kcalのドッグフードで、DERが421であれば、「421÷339☓100」。結果はおよそ124になります。

つまり、避妊前の体重5kgの犬が、100gあたり339kcalのドッグフードを食べる場合、一日に必要な食事量はおよそ124gになるということです。

犬の様子を観察しながら、臨機応変に調整しよう

一口に犬といっても、犬種・年齢・体重・運動量・健康状態などその個性は千差万別であり、必要なカロリー量も異なります。ときには季節によっても必要なカロリー数が変わるくらいです。

今回ご紹介した計算方法ですら、あくまでひとつの目安に過ぎません。「この子には絶対にこの回数とこの量のフードじゃなきゃダメ!」なんて必要以上に神経質にならず、愛犬の体調や便の様子をチェックしながら適度に調整してあげましょう。