牛肉・鹿肉・馬肉・羊肉・豚肉・鶏肉・魚などドッグフードに使われる肉はどれが良い?

最近のドッグフードはとても種類が多く、それだけでなく同じメーカーの製品でも牛肉や鶏肉だけでなく、羊肉や馬肉などバラエティ豊かな食材をベースに作られています。でも選択肢が多くなるとどのドッグフードがベストなのか迷ってしまいますよね。

ここではドッグフードの原材料選びで迷っている人のために、よく使われる原材料の特徴やドッグフードを選ぶときの考え方についてご紹介します。

ドッグフードに使われるお肉の種類と特徴

ドッグフードに使われるお肉のうち「これを選べばOK」というものはありません。オールマイティに近いものはあっても、ワンちゃんのコンディションや好みなどを考えると、それが必ずしも最適とは言えません。

飼い主さんは愛犬の好みや体調なども考えてその時々に最適なドッグフードを選んであげてください。そのためにはまず、お肉の特徴を把握する必要があります。ここではそんなドッグフードに使われることの多いお肉の特徴についてご紹介します。

牛肉

牛肉は私たち人間も大好きな種類のお肉ですよね。タンパク質や脂質が豊富に含まれていて、鉄分やビタミンB12も他のお肉よりも含有量が高いという特徴があります。この鉄分とビタミンB12は貧血予防に効果があり、活力を得ることができるお肉でもあります。

栄養バランスにも優れている牛肉ですが、豚肉や鶏肉などと比べると価格が高く、国産和牛を使ったドッグフードは他の製品と比べると、割高に感じる飼い主さんも多いかもしれません。また、ドッグフードに使われることが多いため、アレルギーの原因になりやすいというデメリットもあります。

鶏肉

牛肉と同じくらいドッグフードでよく疲れれるのが鶏肉です。鶏肉は価格が安く、しかも脂質が少ないため吸収しやすいというメリットがあります。含有される必須アミノ酸も牛肉よりも多く、生活習慣の改善に効果がある不飽和脂肪酸も含まれています。

さらには皮膚トラブル対策に使えるビタミンAも多く含まれていますので、皮膚や被毛にトラブルが発生しやすいワンちゃんとの相性がいいお肉のひとつです。ただし、こちらもドッグフードに使われることが多いため、アレルギーに注意する必要があります。

牛肉や鶏肉にアレルギーを持ったワンちゃんのドッグフードとして、使われることが多いお肉が魚です。犬が魚なんて食べるの?と思うかもしれませんが、魚のドッグフードが大好きというワンちゃんはたくさんいますし、DHAやEPAやなどが含まれていますので認知症予防効果も期待できます。

もちろん良質なタンパク質も含まれ、牛肉や鶏肉よりも消化しやすく内臓への負担が小さくなります。ただ、魚ごとに栄養成分が違い、魚の種類によってはアレルギーを起こしてしまうワンちゃんもいます。魚なら100%安全というわけではないので気をつけてください。

豚肉

豚肉は「ブタミン」とも呼ばれるほどビタミンが豊富で、特に疲労回復に効果のあるビタミンB1は他のお肉よりも飛び抜けて多く含まれています。ビタミンB1にはイライラを解消する効果もありますので、落ち着きのないワンちゃんに与えたいお肉になります。

ただし、豚肉は捨てるところがないくらい利用価値の高いお肉ということもあって、ドッグフードの原材料として使われることがあまりありません。そういう意味では、アレルギー対策にも使える魅力的な食材ですが、価格帯の高いドッグフードに使われることが多く、コストパフォーマンスはあまり高くありません。

鹿肉

鹿肉は低カロリー高タンパクという特徴があり、肥満気味のワンちゃんのダイエット食に適したお肉です。体に吸収されやすいヘム鉄も多く含まれ、貧血予防にも効果があります。鹿肉と聞くと匂いが気になる人も多いようですが、しっかり血抜きされた鹿肉が臭うことはありません。

最近は鹿肉を使ったドッグフードが増えてきましたが、牛や鶏ほどは飼育されておらず、原材料の入手が難しいことで、価格がやや高くなる傾向にあります。ただし、アレルギーを発症しにくいお肉ですので、牛肉や鶏肉を食べられなくなったワンちゃんにおすすめのお肉です。

馬肉

馬肉も鹿肉と同じく入手性がそれほど高くないのですが、こちらも低カロリー高タンパクでダイエットが必要なワンちゃんや、運動量が落ちたシニア犬に適した食材です。もちろん鉄分やビタミンも豊富で、ガン予防に効果があるα-リノレン酸も含まれています。

馬肉にはグリコーゲンも多く含まれていて、疲労回復や血糖値を正常にする効果なども期待できる魅力的なフードですが、低カロリーすぎるため子犬のドッグフードには適しません。それでもアレルギーを発症しにくいお肉ですので、特徴を把握して積極的に活用していきたい食材のひとつです。

羊肉

羊肉は日本でそれほど多く食べられることのないお肉ですが、世界的にはかなりの量が消費されているお肉のひとつです。こちらも鹿肉や馬肉と比べるとカロリーは高めですが、カルチニンが含まれていますので消化吸収しやすいという特徴があります。

羊肉には独特の匂いがあるため、ワンちゃんによっては食いつきが悪くなることもあります。反対に喜んで食べるケースもありますので、好き嫌いを確認してから与えたい食材です。好んで食べるようでしたら、アレルギー対策のひとつとして活用してください。

どのお肉を選べばいい?

7種類のお肉について、その特徴をご紹介してきましたが、どのお肉にもメリットとデメリットがあり、結局どれを選んだらいいのか分かりませんよね。これらのお肉は用途に合わせて使い分けるのがおすすめです。どのような用途にどのお肉が適しているのか見ていきましょう。

ダイエットに適しているお肉

  • 鶏肉
  • 鹿肉
  • 馬肉

愛犬の体重が気になるようでしたら、この4種類の中から選びましょう。ワンちゃんにとってタンパク質はとても重要な栄養素で、ダイエット中でも減らすわけにはいきません。このため、タンパク質はしっかりと摂りながらも、カロリーを抑えることのできるこの4つのお肉が最適です。

また、これらのお肉はカロリーを抑えたいシニア犬にも適しています。散歩の時間が短くなったり、回数が少なくなったりしたら、これらのお肉に切り替えてみましょう。

成長期の子犬に適しているお肉

  • 牛肉
  • 羊肉

子犬期は体を作る時期でもありますので、高カロリーの牛肉や羊肉がおすすめです。栄養バランスにも優れており、さらにはワンちゃんの食いつきもいいため、食べ残しの心配もいりません。ただし、牛肉は部位によってはカロリーが低めですので、かならず栄養成分表を確認して選びましょう。

アレルギー対策に使えるお肉

  • 豚肉
  • 鹿肉
  • 馬肉
  • 羊肉

同じ種類のお肉ばかり食べていると、それが原因でアレルギー反応が出てしまうことがあります。このためアレルギー対策としては、ドッグフードとしてよく使われる牛肉と鶏肉以外から選ぶことになります。

ただし、これらの食材も与え続けるとアレルギーを発症することもあります。アレルギー対策に関しては後ほど詳しく説明しますが、できるだけ同じものを与え続けないように、飼い主さんが気をつけてください。

安全なお肉が使われているドッグフードを選ぼう

ここまでの説明でドッグフードのお肉に何を選ぶべきなのか、少しは把握できたかと思いますが、ドッグフードを選ぶときには、お肉の種類よりも重視しなくてはいけないのが「安全なお肉を使っている」という点です。

安全なお肉ってどういうこと?危険なお肉なんてあるの?そう思う人も多いかと思いますので、ドッグフードに使うお肉の安全性について説明していきます。

肉類や◯◯ミールには要注意

ドッグフードの原材料をチェックすると「肉類(牛肉・鶏肉等)」「ビーフミール」と記載されていることがあります。これを見て、牛肉や鶏肉が使われているから安心と判断しそうになりますが、これらは牛肉や鶏肉が使われていないことを示しています。

実際には牛肉や鶏肉を使っている場合には、「牛肉」「鶏肉」と記載します。肉類や◯◯ミールというのは、肉以外の部分を使っているときによく使われる表記方法です。肉類というのは内臓や骨なども含まれています。むしろ、内臓や骨だけでも「肉類」と表記できます。

その肉類には糞なども含まれていることがあります。殺菌するのに安全性の疑わしい薬品を使っているケースもあります。これだけでも、肉類を愛犬に与えるのは不安ですよね。

さらにどのような肉を使っているのかも分かりません。鮮度の高い牛を使っても、死んだ牛や病気の牛のお肉を使っても、どちらも肉類という言葉でまとめられてしまいます。死んだ動物や病気の動物のお肉は、安全とは言い切れないため人間が食べることはありません。

ところがドッグフードにはあたり前のように使われています。

またミールというのは、肉類をすりつぶして粉状にした食材です。ミールそのものは肉類と同じ危険性が含まれています。どんな状態の動物の、どの部位が使われているか分かりませんので、〇〇ミールとなっているものは肉類と合わせて、選ばないようにしてください。

理想の原材料はヒューマングレード

危険なお肉は分かっても、どれを選べば安全なのか判断ができないという人もいるかと思います。そういう人は「ヒューマングレード」のお肉を使っているドッグフードを選びましょう。ヒューマングレードとは私たち人間が口にするのと同等の品質や安全性が保たれたお肉です。

さすがにこれくらいのお肉なら与えて危険ということはありません。ヒューマングレードと記載せずに「人間が口にする食材だけを使って」というような紹介がされていることもあります。

いずれにしても、愛犬の健康のためにはどのお肉を選ぶかよりも前に、ヒューマングレードの食材で作られたドッグフードであることを重視してください。その上で、最適な種類の肉を選ぶようにしましょう。

アレルギーにならないためのローテーション

ワンちゃんのアレルギーとお肉の関係について簡単に触れましたが、どのお肉を選ぶかということとアレルギーの問題は切っても切れない関係にあります。ワンちゃんは同じ種類のタンパク質を食べ続けると、そのお肉に対してアレルギー反応を示すようになります。

よくあるのが、牛肉や鶏肉をつかったドッグフードを与え続けるケースで、アレルギーが発生すると基本的にはその食材を口にすることができなくなります。その場合に、アレルギー反応が出ないお肉に切り替えていくことになります。

ただ、そこでまた同じお肉ばかり与えると、またアレルギーになって食べられなくなるというケースもあります。これを回避する方法が食材のローテーションです。3〜4種類の違うお肉で作られたドッグフードを用意しておき、1パッケージごとに与えるお肉の種類を変えていきます。

最初に牛肉のドッグフードを与え、使い切ったら次に馬肉のドッグフードを与えるといった感じにローテーションしてください。ただし、急に切り替えるとワンちゃんの内臓がついていけずに、体調を崩してしまうかもしれません。

与えている使い切りそうになったら、新しいドッグフードを少し混ぜて、1週間くらいかけて徐々にその割合を増やしていきましょう。そうすると胃に負担をかけずにスムーズな移行が可能です。

好みを把握してバランスよく与えよう

ドッグフードの選択肢がとても広く、さらにインターネット上に情報が多すぎて何を信じて、どのドッグフードを与えればいいのか判断するのが大変な時代になっています。ただ、ここまで読んでくれた人なら、どうやってドッグフードを選べばいいのか理解できたかと思います。

最優先すべきポイントは、安全な原材料を使っているということです。ここが抜け落ちている状態で、どのお肉が適しているかを考えても意味がありません。十分に安全な原材料を使ったドッグフードをいくつか絞り込み、その中で用途に応じて選ぶようにしましょう。

ただし、ワンちゃんが喜んで食べてくれることも重要です。いくらダイエットに適しているからといっても、好みではなくほとんど残されてしまったら、痩せることはできても栄養不足で元気までなくなってしまいます。

ドッグフードはいろいろ試してみて、愛犬がどのドッグフードを好んで食べるのか、どのドッグフードを残すのかを把握して、しっかり食べてくれるものを与えてください。