【犬に飲ませる水】ミネラルウォーター・水道水・ペット専用水どれが良い?

ペットの食べ物は何種類も販売されていますが、「飲み物」についても色々と販売されています。ペットショップでは、犬用としてペットボトルに詰められた水が売られており、なるほど、「みなさんはこういうものに興味を引かれるのか」と思い、専用水をチェックしてみました。

ペットボトルに詰められた水の説明書きを読むと、それらしい効能がうたわれていますが、現代の科学では説明できないような、怪しい内容の説明をそれらしく書いているものもありました。

世の中で売られているものすべてにいえますが、エセ科学によって素人をだまそうとしている商品は、とても多いのです。まさかペット専用水にまでそのようなものがあるとは思いませんでしたが、これでは飼い主さんは何を信じていいのか分からなくなってしまいます。

ここではそんな犬の飲み物について、何を飲ませるべきなのか何を飲ませてはいけないのかについて、詳しく説明していきます。

犬にミネラルウォーターを飲ませる必要はなく水道水で十分


ミネラルウォーターに含まれるマグネシウムやカルシウムは、犬が大量に摂取すると結石等の病気を引き起こす場合があるので避けたほうがいいと言われています。これに関しては後ほど詳しく説明しますが、結論だけ言えば根拠のないただの噂です。

ただし、あえてお金を出してまでミネラルウォーターを飲ませる必要性はどこにもなく、犬に飲ませる水は常温の水道水で問題ありません。もし、水道水の塩素が気になるのであれば一度沸騰させたり浄化機を使ったりするなどして、カルキ抜きをしておくだけで十分です。

水道水を与えるときに注意してほしいのは、水の鮮度が大事だということです。犬に飲ませる水は1日に数回取り替えて、新鮮な状態を常にキープするようにしましょう。

ペットショップで買ったペット専用水を飲ませても大丈夫?


「愛するペットのためによりよいものを」と思うのは立派ですが、ペット専用水をあげることで肝臓を壊した犬を見たことがあります。最初は買い主も原因がわからず困っていました。

フードも特におかしなものを与えているわけではなさそうでしたが、くわしく話を聞いているうちに、ペットショップで買ったペット専用水を飲ませていることがわかりました。もしやと思い、その水を飲ませるのをやめさせたら、なかなか下がらなかった肝臓の値が下がりました。

すべての犬で問題を起こすなら、さすがに発売しないと思うのですが、たまたま相性が悪いと、ときにこのような事例も発生するのです。普通の水道水で問題ないのに、わざわざペット用として高価なうえリスクまであるペット専用水を買う必要はありません。

それでも飲み水にこだわりたいのであれば、近所のディスカウントストアなどで人用の国産天然水(軟水)を買って与えれば十分です。

水を飲ませなければいけないときや水を飲まない犬には煮汁やだし汁を飲ませると良い


性格的に水をあまり飲まない犬もいますが、尿結石をわずらった犬などは、多めの水分摂取が必要です。下痢で脱水気味の場合も水分補給が大事なのですが、犬はそういう事情を理解してくれません。

このようなときにおすすめしているのは、肉を茹でたあとの「煮汁」や、かつおぶしで取った「だし汁」です。定められたドッグフード以外からの余分な栄養素の摂取は、その犬の治療方針に反する可能性がありますが、煮汁のうまみ成分は、栄養量としては誤差の範囲内です。

肉を茹でたとの煮汁は空いたペットボトルに入れて、冷蔵庫に保管しておきましょう。使うときは電子レンジで人肌程度に温めると、おいしそうな香りがするため、水には見向きもしない犬でも興味を示してくれます。

全然反応のない犬もいますが、思うように水分を摂ってくれなくて困っている場合は試してみるといいでしょう。

牛乳が合わない犬には牛乳は与えないこと


「牛乳」をふだんからあげているご家庭も、よく見かけます。犬は牛乳の成分を分解できずに下痢をすることがあるため、一般には与えないほうがいいとされています。しかし、個体差も大きいので、特に問題になっていない場合は与えてもかまいません。

とはいえ、牛乳はカロリーが高いため、大量に飲む犬は肥満になりやすいので、飲ませ過ぎには注意してください。水道水で薄めて与えるのも有効です。

また、ペットショップに売っているやぎのミルクを与えてもかまいませんが、基本的にこれらのものは「本来生きていくうえでは必須のものではない」という点を認識しておいてください。ミネラルウォーターやペット専用水と同じで、人間の都合で売られているにすぎません。

胃腸が頑丈で、特に皮層アレルギーもわずらっていない犬であれば、獣医は飲み物について、あまり細かく注文はつけません。ただし水以外のものを飲ませて下痢をしたときは、それが原因である可能性が高いので、獣医に確認するまでもなく与えるのを一旦やめましょう。

トラブルの可能性をわざわざ自分から取り入れる理由はないのですから、いちばんの安全を考えるなら水道水だと思います。それ以外の飲み物を与えたいのであれば場合は、その前にかかりつけの獣医にひと言相談しておいたほうがいいでしょう。

犬にミネラルウォーターを与えると結石になる?

ミネラル分が多い水を飲んでも結石症とは無関係

近頃、水にこだわりを持つ人が増えてきています。愛犬にも自分と同じように、特別な効能のある高価な水をわざわざお取り寄せして飲ませているとか、いろいろな話を耳にします。さらに飼い主さんの間で「ミネラルウォーターを飲ませると結石症になる」という話も耳にします。

このため「ミネラルウォーターは使ってはいけない」という風潮になっていますが、すでに説明しましたように、この話に根拠はありません。

むしろそれが事実とするなら中国やフランスなど、もともと硬水エリアに住んでいる人や動物はみんな結石を患っているはずです。そういう視点で考えると、「ミネラルウォーターと結石症は関係ない」と言っていいでしょう。

結石症の根本原因は感染症の場合がほとんどです。膀胱や腎臓に感染症による炎症が起こり、石ができてしまうのです。日頃からきちんとした感染症対策を行なえば、結石症になることはまずありません。

結局ミネラルウォーターの水は与えるべき?それとも避けるべき?

「ミネラルウォーターを飲ませると結石症になる」という話には根拠がないと思うと、愛犬に与えてもいいかなと思う飼い主さんもいますよね。人間が飲んでおいしいと感じる状態の水なら犬に飲ませて大丈夫ですので、自由に与えてください。

ただ、水道水でまったく問題ないということも忘れないようにしてください。

水道水で問題ないのにお金を出して良い水を買うのに意味があるのか。これは飼い主さん自身で判断するしかありません。ただ、あえてどちらかを選ぶなら、低コストでどこでも簡単に手に入る水道水をおすすめします。

ちなみに「水道水を湯冷ましにすると有効な成分が失われるのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、これは沸騰させれば単に塩素が抜けるというだけのことで、水の成分が変わるということはありませんので、安心して使用してください。